「どこ見て歩いてんの?」
尻もちをついてる俺を見下しながら女は言った
…てめえがよそ見して歩いてたんだろうが!
「申し訳ありません少々危険に…」
電話中だったようだ
俺の言った事なんてどうでもいいように
「では続きはオフィスで…はぁ」
電話が済んだあと女は俺の方をようやく見た
「危険が起きたんだけど、何?私が悪いですって?」
舌打ちをする女
どうやら危険対応に連絡をしているようだ
心底嫌そうに俺を見ながら…
この町にはあらゆる人種あらゆるカーストが居る
だからこそ法律は順守され
破る者には容赦はしない
どうやら今回の事故は俺に分があるみたいだ
「それで?いくら必要なの?」
「いや、金は請求しない」
「はぁ?」
「誠心誠意の謝罪を要求する」
「…はぁ、金の方が良いでしょ、楽で」
「法を破るのか?」
「チッ、ではわかったわ、アナタの意見を聞きましょう
「具体的になにをしたらいいの?」